40歳、2019年に3度目の転職活動を通して、20代・30代での転職活動との違いと、日本の転職活動の未来が見えてきた。

ITのお仕事

本ブログの他記事にもあるように、先日まで、生涯3回目の転職活動をしていました。

僕はこれまで、20代で1度、30代で1度、それぞれ転職しています。今時、2度や3度の転職は、それほど珍しくないかと思います。ただ、今回の3度目の転職活動を通じて、これまでの転職活動では感じなかったこと・気づかなかったことがいくつかありました。

この記事では、僕と同様に「40代で久しぶりに転職活動をする」ような方のために、昔の転職活動と違うことについて、「時代による違い」「年齢による違い」をそれぞれご紹介したいと思います。そして、いまと昔の違いから見えてくる、「転職」の将来像も。。。

前提&プロフィール

まず、この記事の内容の理解を容易にするため、プロフィールをご紹介します。

年齢40歳
職種情報システム担当/社内SE/コーポレートIT
アプリケーションエンジニア
DX推進担当
プロジェクト・マネージャー
職種SIerに4年
事業会社(エンタメ)に7年
事業会社(金融)に6年

40歳、2019年に3度目の転職活動を通して気づいた、20代・30代での転職活動との違い

それでは早速、今回の転職活動で得た気付きをご紹介します。以下「応募・申し込み」「選考」「内定後」の3つに分けて、12のトピックをご紹介します。

応募・申し込み

ビズリーチは[求人サイト]じゃないって、知ってた?

ここ数年、大量にテレビCMが流れているビズリーチですが、実際に利用したことがあるって人は、そう多くないんじゃないでしょうか?

僕はてっきり、ビズリーチは求人広告が掲載されているサイトだと思って登録したのですが、登録直後から届くのは、大量のスカウトメール。

9月6日から10月21日までの約1ヶ月半、述べ96通のメールを受け取ったのですが、転職エージェント/人材紹介会社から92通が届いて、求人企業から届いたメールは4通だけでした。

年齢や職種によっては、もっとたくさん、求人企業から直接メッセージが届くのかもしれませんが。

・・・つまりビズリーチは、実質的には、転職エージェントと求職者のマッチングサービスでした。とんだ勘違いでしたね。

おい君、彼は一体どこで?

ビズリーチ!!

・・・でもこのテレビCMの内容だと、アシスタントらしい女性が、ビズリーチに求人広告を出稿して、その結果、優秀な人が応募してきたからハッピー・・・っていう状況だと読み取っても仕方ないですよね?逆に、ただのエージェントと応募者のマッチングサービスだとすると、このCMの状況の意味がよくわかりません。

求人情報が欲しくて、でもエージェントからのコンタクトは間に合ってる・・・って人は、大量の個人情報の登録作業の時間が無駄になってしまうので、ご注意くださいね。

複数のエージェントに申し込むのはあたりまえ。だけど・・・。

たくさん届いてたスカウトメールのうち、いくつか興味深い内容のものに返信しました。

前回の転職活動では、転職エージェントの先方のオフィスや、喫茶店での面談が必須でした。一方今回は、電話やWeb会議でOKなケースがほとんど。これは、転職エージェントの労働時間削減/働き方改革の結果・・・でしょうか?

また、エージェント1社あたりで紹介してくれる求人の数は、ちょっと少なめでした。

これは2つ、考えられる理由があります。ひとつが、「中小~中堅のエージェントを中心に面談したので、彼らが持っている求人の数が大手に比べて少ない。」という点と、「年齢/希望年収/希望する職務・ポジションに合致する求人の絶対数が少ない。」という点です。前者は完全に個人的な理由で、後者はまさに、年齢/キャリアを重ねたことによって生じた理由ですね。

紹介してくれる求人の数が少なくて、気軽に、低コストで面談ができるので、結果的に複数のエージェントとのやりとりを並行して進めることになりました。

・・・でも、複数のエージェントとコミュニケーションを取りながら応募・面接の日程を調整するのが、結構大変です。「どこ経由でどの会社に応募したっけ・・・?」とか、管理するのが大変です。「エージェントとやりとりするエージェント」が必要なほど。 なんというか、本末転倒な感じですが・・・。

ただ、この手の調整って、ヒトがやらなくてもいい仕事ですよね。

もっと言うと、転職エージェントの役割自体が・・・。

名前負けの「プラチナメール」

エージェントから届く大量のメールの中には「プラチナスカウト」なんてものも。ビズリーチのヘルプによると「高い関心を持ったヘッドハンターや企業から届くメール」だそうです。

お客様の経歴やスキルなどを見て、求める経験やスキルを備えていそうだと判断し、あなたに高い関心を持ったヘッドハンターや企業から届く「特別なスカウト」です。面談もしくは面接が確約されています。

https://www.bizreach.jp/pages/service/helpcontents/scout/

僕が受信した96通のうち、14通がプラチナスカウトでした。ただ、前述の通り、ほとんどが転職エージェント/人材紹介会社からのメールなので、「強い関心を持たれる」だろうが、「面談確定」だろうが、僕にとってのメリットはありません。

また、メールの文面も、ほとんどがコピペです。

求人を出してる会社からのメールなら意味がありますが、正直、エージェントから送られるプラチナスカウトには、なんの価値も感じられません。プラチナスカウトだからといって、浮かれないようにしたいものですね。

なお、ときどき、プラチナメールを偽装したメールも届きます。件名に「特別スカウト」とかついてるようなメール。ほとんど詐欺みたいな手口。あれって、規約で禁止されてないんですかね?

こういう、一部の不誠実な人材紹介会社のせいで、メール/プラチナメールの価値・・・ひいては、人材紹介事業そのものの社会的な信用を失ってると思うのですが、いかがでしょうか。

玉石混交の転職エージェント。個人情報や弱点を預ける相手は慎重に選ぼう。

偽装プラチナメールとか、明らかにコピペのメールを送ってくるエージェントとは話をしても時間の無駄なので、一切コンタクトを取りませんでした。

一方で、偽装メールやコピペがかわいく見えるような、酷い応対をするエージェントも何人かいました。

間違いメール

違う人に宛てたメールが、僕に届きました。

それに対して、間違いを指摘するメールを送ったのですが、反応はありませんでした。

ちょっと、イラッとしました。

応答なし

あるエージェントから受け取ったスカウトメールが、少し興味深かったので、返信しました。

反応はありませんでした。

だったら、最初から送ってくるなと思いました。

ちょっとイラッとしました。

第三者を介した紹介&しつこい引き止め

これはビズリーチ経由じゃないのですが、ある大手サイトを利用しているときに、かなり危うい、グレーな人材紹介業者と接触しました。

個人で開業しているような人材紹介業者で、彼から紹介してもらった求人に応募しました。

その後、特に連絡がなかったので諦めていたのですが、別のエージェント経由で並行して進めていた選考が進み、いくつか内定をいただくことができました。

すると、他社内定承諾期限の2日くらい前に連絡がきて、「書類通過したから、面接の日程調整をしたい。」と。この時点で、応募してから3週間くらい経過してます。このときすでに、内定を貰っていた会社のうちのどれかに入社する気になっていたし、書類選考に3週間掛かるような会社に行く気にもなれないので、いまの状況を説明して、その会社の選考の辞退を電話で申し出ました。

すると、「どうしても受けてほしい」「とても魅力的な求人だ」「交渉して2日以内に内定を出すように交渉する」と言い出して、まるで宝石とか不動産のセールス電話のように、全然電話を切らせてくれない。挙句の果てには 「ここまで言ってもダメなのか?」 「ここで面接を受けないなんて、あなたは判断力が乏しい」「社会人としての常識が欠落している」等々、威圧的な口調で責め立てだします。

議論・反論しても無駄なので、不動産セールスの電話がかかってきたときのように有無を言わさずに電話をガチャ切りしてもよいのですが、相手は、こちらの今の勤務先・住所・年齢・家族構成・年収に加え「転職活動しているという事実」も握っています。これって割と、いろいろと悪さをできてしまう情報ですよね。そんな相手に揉め事を起こすのは得策じゃないので、時間を掛けて、丁寧にお断りしました。

相手も、個人で開業しているような感じなので、クレームを付ける相手もおらず・・・。

個人で開業しているようなエージェントや、ごく小規模な人材紹介業者も多いですが、そういったところに「重要な個人情報を預ける」というリスクを、ちょっと真剣に考えたほうがいいかもしれないです

まとめ

このように、人材紹介会社には重要な情報を握られるので、悪意ある業者とのトラブルに巻き込まれると、求職者はかなり不利な立場追い込まれます

イチイチ腹立てたり時間掛けるのも馬鹿らしいので、小規模/個人開業のエージェントと付き合う際には、メールの文面や電話の応対で、信用できるエージェントなのか審査するつもりで面談したほうが良いと思います。少しでも不安を感じたら、即、付き合いをやめたほうがいい。大手なら積極的に担当のチェンジを。

転職エージェントとの面談は、ほぼすべて電話で済ませた。ところで、転職エージェントの存在意義って何?

転職エージェントとの対面での面談は、ほとんどやりませんでした。対面の面談を要求されたのは、6社中1社だけで、ほか5社は、電話で職務経歴や希望のヒアリングをされただけです。

正直、すごく助かりました。

ただ、「電話だけ」で済ませる人材紹介会社って、企業に対していったい何を紹介してるんでしょうか?ただ単に「職務経歴と履歴書」をリレーしてるだけではないでしょうか。 

てっきり、対面で面談して、話し方や話した印象・態度など含めて、スキルや経歴以外の部分も、エージェントが一定のスクリーニングをするものだと思っていたのですが。

これって、人間のやる必要、あるんでしょうか・・・?

以前の転職でも感じましたが、面談レスになったことで、より一層強く、そう感じました。

個々の求人サイトの使い勝手は確実に向上してるが、あくまでも個別最適。業界全体が沈むまで個別最適が続くのか?

ビズリーチ以外にも、いくつかの求人サイトに登録しました。結局、ほとんど活用しませんでしたが、どのサイトも簡単に登録できて、とても使いやすかったです。求人/転職サイトの進化を感じました。

そして、当然といえば当然ですが、毎回それぞれのサイトに、個別に職務経歴を登録します。こっちには職務経歴書の完成版のPDFがあるのに。

わざわざそれを分解して登録フォームにコピペするとか、地獄です。

「Googleのアカウントでログイン」みたいに、ビジネス向けSNS(linkedInとか?)に登録すれば、各転職サイトはソコを参照・・・みたいにしてくれると楽チンなんですけどね。

有象無象の求人サイトの闇

転職活動を始めると、Google検索の広告やGmailの広告など、さまざまな、聞いたことがないような転職サイトが見つかります。

ただ、超重要な個人情報を登録することになるので、登録・利用には十分慎重になったほうがいいと思います。正直、『大手サイトに乗ってない求人を網羅したい』というニーズを満たしたいなら、大手サイトに加えてindeedだけ使ってれば十分です。

今回の転職活動の期間中、indeedに興味深い求人が載ってたので、その求人に応募するために、広告の掲載元である求人サイト(初めて聞いた)に登録しましたが、応募しても全く音沙汰なし。求人を出してた会社のWebサイトを調べて、直接メールで問い合わせても反応なし、ちょっとこわくなったので登録解除しても登録解除通知もこないし、ログインもし続けられる。。。

結局、この求人サイトが悪意を持ったサイトなのかどうかは分かりませんが、意図がわからない/品質が悪い/ヒトの気配がしないようなサイトに個人情報を握られるのは、相当気持ち悪いです。

選考

2019年、世界はまだ、紙の履歴書が優勢だった。

前回転職活動した2013年頃でもすでに『いまだに紙の履歴書かよ』みたいな声が多かったと記憶しています。

・・・が、2019年、ITエンジニアの求職ですら、約7割の会社から、紙の履歴書の提出を要求されました。

どうやら、採用現場は要らないと考えてても、人事が要求することが多いようです。組織の一部だけ代わっても、古い習慣は変わらないのですね。この習慣は、まだしばらく残りそうです。

なお、『紙の履歴書なんて・・・』という意見が世の中の大勢のように感じますが、その一方で、『紙の履歴書を、MS-WORDで電子化する・・・なんてコトがベストではない』とも思います。『大学を卒業してから20年近くの職務経歴をA4・文字・表で表現する』なんてのは、絶対にベストなフォーマットではないです。絶対に。このフォーマットは、単に、昔の紙時代のフォーマットの名残です。

職務経歴書以外にも、 契約書/発注書/見積書/送付状/などなど、多くのビジネス文書のフォーマットは、A4の手書き/印刷物の名残であることが大半ですが、そろそろ、「過去に手書きでやってたことの電子化」って、お腹いっぱいじゃないですね?

例えば、職務経歴書を、動画やパワポで表現したり。 もっと 伸縮自在なフォーマットでもいいんじゃないですかね。たとえば、こんな感じの、おしゃれプレゼンツール。全体像の概要と個々のトピックの詳細を表現するのには、A4用紙なんかよりも、よっぽど向いてます。

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内定後

転職エージェントは、条件交渉なんて本気でやらない。

前回も、前々回もそうだったけど。「あなたに代わって、年収の交渉をします。」なんていうけれど、たかだか数十万の年収の増減なんて、本気で交渉しません。そのうち、エージェント側が得られる取り分なんて、たかが知れてるし。

そういえば、似たような話が「やばい経済学」にも載ってました。こっちは不動産屋さんの例だったけど、構造は全く一緒ですね。

総括

40歳という年齢での転職活動

『プログラマ35歳定年説』なんて言葉もいまは昔、 僕の場合厳密にはプログラマの転職ではないですが、40歳になっても、普通に求人はたくさんありました。そもそも、『プログラマ35歳定年説』って、どういう根拠で出てきたハナシなんでしょうね。

ただし、紹介してもらえる求人は、20代30代の頃に比べると若干少なめに感じました。 この「売り手市場」の状況でも。これは『年齢によるもの』が理由のケースもあれば、『こちらが求める報酬・職務・ポジション』が理由のケースもあると思います。

そんな事情もあり、『複数のエージェントを利用する』ことで、幅広く求人を紹介してもらうことが重要だと感じました。

2019年という時代での転職活動

噂に聞いたとおり、売り手市場でした。求人自体はたくさんあるし、企業側の対応も『他の企業と求職者の奪い合い』という印象が強いです。

また『土日・時間外の面接はNG』など、昨今の『働き方改革の影響 』も垣間見ることができました。

紙の履歴書、印鑑、ルーチンをこなすだけの転職エージェントなど、非効率・不経済な仕組みは、いまだに残っています。直ちに解消されることはなさそうです。

過去と現在を比べてみたら、未来の転職活動が見えてきた。

以上のことから、このさき転職活動をめぐる環境は、次のような変化が生まれるんじゃないかと予想してみました。割と、良い線行ってるんじゃないかと思いますが、どうでしょう。

  • 転職エージェント/人材紹介業は大きく縮小する。
  • すくなくとも、 転職エージェント/人材紹介業者が担っている「事前面談』『応募』『日程調整」の業務は、完全に自動化される。
  • 求職者が書く「履歴書・職務経歴書」は、A4フォーマットではなくなり『その人の経験・能力を表現するのに最適なフォーマット』に変化する。
  • 数多くある転職サイトは、少数の寡占状態に移行する。もしくは、多数の転職サイトを束ねるプラットフォームに、実質的に統合される。

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