健康で快適なテレワークのための『照明』についての基礎知識

照明が強すぎたり弱すぎる状態で長時間デスクワークすると、目が疲れるだけでなく、作業の生産性はガタ落ちになるし、心身全体の健康にも悪影響を与えてしまいます。

そんな大切な『照明』なんですが、『あって当たり前』なせいもあって、あまり重視されないことが多いのではないでしょうか。まして、自宅でテレワークの環境を用意する場合、机や椅子はカッコイイものに新調することはあっても、照明を新たに買い換えることは少ないかもしれません。

この記事では、健康を害さないためのデスクワークでの照明・・・特に、テレワークでの照明について、知っておきたい基礎知識についてご紹介します。

デスクワークに必要な”光”とは

“光”の基準値

一般的にデスクワークで推奨される照明の強さは、300~500ルクス(ディスプレイは500ルクス、キーボードや書類上の明るさは300ルクス)と言われています。労働安全衛生法等のように法的な拘束力や罰則がに定められたようなものではありませんが、厚生労働省が平成14年に公表した『VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン』にも、次のような記述があります。

本ガイドラインは、このような考え方により、VDT作業における作業環境管理、作業管理、健康管理等の労働衛生管理について、その後、得られた産業医学、人間工学等の分野における知見に基づいて見直し、作業者の心身の負担を軽減し、作業者がVDT作業を支障なく行うことができるよう支援するために事業者が講ずべき措置等について示したものである。

 

(1)照明及び採光
イ 室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにすること。
ロ ディスプレイを用いる場合のディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上とすること。
また、ディスプレイ画面の明るさ、書類及びキーボード面における明るさと周辺の明るさの差はなるべく小さくすること。

照明の違いによって、長時間の作業の生産性だけでなく、健康にも影響がありそう・・・というのは、感覚的にも理解し易いかと思いますが、このように『作業者の心身の負担を軽減』するためのガイドラインとして公表されています。

なお、VDTという単語が聞き慣れないかもしれませんが、Visual Display Terminalsの略で、つまりはPC等のディスプレイを使った作業のコトを指します。

光の単位について

さて、ここで『健康のためにちゃんとした明るさの照明を買おう』と思っても、『300ルクスの照明』は販売されていません。照明を買おうと思って調べてみると分かりますが、照明の明るさは、『ルーメン』という、聞き慣れない単位で表現されています。

ルクス - Wikipedia

ルーメンとは、簡単に表現すると『光源から出る光の量』を指します。

対して『ルクス』は、『モノが照らされるときの光の強さ』です。つまり、同じ1つのライトで照らされていても、ライトから1m離れた場所と10m離れた場所とでは光で照らされる強さの『ルクス』が違います。

ライトの光の強さが『ルーメン』、照らされているモノの受ける光の強さが『ルクス』という訳です。そのためVDTガイドラインでは『机やディスプレイがどのくらいの明るさだと良いのか』をルクスで表現して、通販サイトでの『照明のスペック』はルーメンで表現される・・・という訳です。

照明機器と光の測り方

じゃあ、どのくらいの『ルーメン』の照明を買えば良いのか?という問題ですが、一般的には照明についての説明文に『6畳用』だとか『8畳用』のように、部屋の広さの目安が記載されているので、それに従うのが安心です。

とはいえ、たとえ同じ6畳でも、照明から作業用の机までの距離や、壁の光を反射具合、部屋の間取り・・・等々、同じ6畳の部屋でも、机の上の明るさが一定という訳ではありません。

そこで、こんな照明を使って、書類やキーボードを置く場所を、適切な明るさになるように調整するのがオススメです。

  • 部屋の大きさよりも『やや大きめの部屋』に対応している
  • 光の強さの強弱を調整できる

↓のようなタイプの8畳用のLEDライトなら、5,000円未満で充分明るい照明が購入できます。

また、机の上だけ光量が足りない場合は、↓のような照明を使うのもオススメです。

計測する方法

もともとある照明や、新たに購入した照明で充分な明るさがあるのか、計測する方法もご紹介します。

しっかり計測する場合

高価な精密機器は桁違いに高価ですが、下のようなモノなら比較的安価に購入できます。

工場で働いている方や、職場で安全衛生委員会のような活動をされている方なら、もしかしたら目にしたことがあるかもしれません。

オフィスのいろんな場所を計測するなら、こんな機器がいいかもしれません。

もっと簡単に計測する場合

在宅勤務等、多くの人がいろいろば場所にいる場合、わざわざこのような機器を購入するのは少し勿体無いと思うかもしれません。個人で負担するなら尚更です。

そんな場合、スマートフォンの光量測定アプリで測定する方法もあります。

明るさ計測 - Apps on Google Play
スマートフォンに搭載されている照度センサーを使って明るさを計測するアプリです。計測値の下に参考となる値のリストが表示されます。音量キーを押すと計測を一時停止し、押下時のルクス値を表示し続けます。ディスプレイ側を計測対象に向けて画面が見えない時、音量キーで一時停止して明るさを計測できます。明るさの値の精度はスマートフォン...

まとめ

このように、最近では充分に明るくて長持ちする照明や、明るさを測定する方法を安価に手に入ります。長く安全に作業するために、机や椅子に回す予算を、少しだけ照明器具にも回すことを検討してみてはいかがでしょうか。

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